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MBA全集 競争戦略の経済学

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MBAという枠組みに拘らず、広く深く競争戦略を論じた一冊。ともすれば教科書的な印象を受け、夢中で読み進めるというものではないが、MBA全集の他のシリーズと合わせて読むことで、競争戦略を深く理解することができるであろう。

MBA全集〈10〉競争戦略の経済学MBA全集〈10〉競争戦略の経済学
ウォートンスクールロンドンビジネススクール IMDフィナンシャルタイムズ 森 正人

ダイヤモンド社


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ミクロやマクロ経済学の本を読んでるような感覚を受ける。本の題名の通り、競争戦略というものを経済学の観点から書いている。
経営学でいう競争戦略とは違った視点で見ることが出来るが、経済学として見るとかなり初歩的な説明が多いように思える。

各章を各々異なる人が分担して書いてあるので、一概には言えないが一般的にマクロ経済、ミクロ経済を学習していればやや易しすぎるかもしれない。逆に言えば、初心者でも十分に読める内容。

「競争戦略」という言葉だけを見てこの本を買うとちょっとイメージと違うかもしれない。

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本書は、一般的なミクロ経済やマクロ経済の枠を超えて、一貫して「競争戦略」という視点から経済学を解きほぐしているのが特徴である。
企業行動を理解するうえでもっとも基本的なミクロ経済学の概念(=利益の最大化)をはじめ、さまざまな経済学上の概念の説明、企業の競争という視点から具体的な企業戦略や競争優位の種類、さらに、戦略的意思決定に重要な影響を及ぼす法規制やその遵守、国家の競争優位性や競争の国際化とアライアンス、地域貿易協定の問題など、さまざまな角度から競争戦略という実践的な観点に沿って解説を加えている。

本書は第1章から第12章までの構成になっており、どの章から読んでもいいような構成になっている。たとえば12章のなかでもっとも魅かれるのは「競争力のある社会への黄金律」という指摘である。執筆者のローザンヌ大学教授のシュテファン・ガレーリが「競争力のある社会とは、社会基盤から教育に至るまでの自らの競争力のあらゆる側面を見出し、かつ積極的に管理する社会である」と指摘し、次のような10項目を提示している。

安定的で予測可能な立法環境をつくる
柔軟で活力ある経済構造をつくり続ける
伝統的かつ技術的なインフラストラクチャーに投資する
個人貯蓄と国内投資を促進する
国際市場への攻撃性(輸出など)とともに、国外の付加価値産業にとっての魅力を開発する
管理と改革の方法において質と速度に焦点を当てる
賃金レベル、生産性、課税間との関係を維持する
賃金の不均衡を削減し、中間層を強化することで社会の構造を維持する
教育、特に中等レベルの教育及び生涯を通じた訓練と労働力の改善に大きく投資する
富の創造を確実にし、社会的調和を維持し、かつ市民望む価値体系を保つために、国際的な経済と近隣の経済のバランスをとる

これらの指摘はまさに現在の日本社会に突きつけられていることばかりであり、早急に取り組んでいかなければならないことばかりである。第12章を読むだけでも本書の価値があるといっていいだろう。
このほか、第1章(利益最大化への鍵)と第3章(すべてに顧客にとっての価値)、第7章(垂直的統合の利点と欠点)はロンドン・ビジネススクールの経済学担当助教授のキムヤ・カムシャッド博士が、第2章(正しい価値を設定する)と第4章(カルテルと共謀)は同キャスリン・グラッディが、第5章(競争相手を締め出す)と第6章(市場の失敗の意味)を同経済学担当教授で、MBAプログラムの学長であるポール・ジェロスキーが、第8章(自然独占に対する規制)を同経済学担当教授のサウル・エリストンが、第9章(国際化とハイテク産業におけるアライアンス)をペンシルバニア大学ウォートン・スクールの経営学担当教授のブルース・コグートが、第10章(業績の裏にある秘密)を同経営学担当教授のマーシャル・メイヤーが、第11章(法律があるなかでの競争)をIMDの経済学及び戦略担当教授のラルフ・ボスチェックが、そして第12章(国家の競争力)を同ローザンヌ校及びローザンヌ大学教授のシュテファン・ガレーリがそれぞれ執筆している。(辻 秀雄)



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